税理士法人 良知 コラム

2018年3月29日 木曜日

『金融機関対応・資金調達Q&A(その7)』

Q13:「売上が安定しない。いつも不安がつきまとう。」

A13:「売上が安定しない。いつも不安がつきまとう。」創業当初から順調に業績を伸ばされ、初年度から2億円近い売上(税引き前利益は700万円超です。)を計上された社長様からご相談です。極めて順調な立ち上がりですが、300万円の資本金と、創業融資700万円、売上の割には小資本です。

〇「再来月の売上が読めない。万が一、売上が急激に減少すれば倒産するのではないか?日々不安だ。」とおっしゃっておられます。

・売掛金の回収サイトを、買掛金の支払いサイトよりも早く設定することで、増加の運転資金を伴わない成長を実現されています。
・月末の現預金残高は多いように見えますが、月中は極小になっています。不安なはずです。

〇近未来の資金繰りシュミレーションを当事務所で実施しました。
※この「近未来の資金繰りシュミレーション」については、随時対応させていただきます。ご相談ください。社長様の安心材料になります。または、問題点が確認できます。

・最悪な状況、売上高が前年比で通年20%ダウン(社長様コメント)した時の近未来の資金繰り状況は?
〈結果〉赤字転落しますが、一年以内に資金繰りが切れることはない。

・粗利益率が2%上がった(当事務所提示)時の資金繰り状況は?
〈結果〉社長様の想定以上に資金繰り・利益が増えることの気づき。

・当事務所より、資金調達計画を提示して、即刻資金調達できる(可能性大)旨を伝えて、この資金調達計画を資金繰り計画に織り込みます。
〈結果〉社長様の不安の払しょくと、成長への確信を持たれる。

・新規の雇用計画、固定費増を織り込んで、近未来の資金繰り計画を立案しました。
〈結果〉売上10%増、粗利益率2%増、固定費1,000万円増・・・、資金調達3,000万円

〇資金調達と継続的なフォローが重要です。

・上記計画に対する進捗管理を毎月行います。計画にずれがあれば、都度社長様と対応を協議します。
・必要な資金調達に関しては、当事務所が窓口になって適時行います。
・資金のダムを作って、そのダムの高さを維持し続けています。常に、月商の数か月分の資金を有しています。
・トラブルで、受注が一定期間滞った期間がありましたが、資金余力があったために、慌てずに対応することが出来ました。

◎当事務所は、上記のようなサービスをご提供できます。税務に付加して、金融機関対応を含む財務の機能を提供する「資金繰り円滑化サービス=財務部長の代行業務」です。貴社もぜひ導入して下さい。

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2018年3月27日 火曜日

『金融機関対応に関するQ&A』

『金融機関対応に関するQ&A』・・・よくあるご質問と回答事例をまとめました。

金融機関対応に関して、よく頂戴するご質問と回答事例をまとめました。回答は、あくまでも金融機関との円滑な関係構築を目的としたものであり、税務面や経営面から見た場合は、また違った回答になるかもしれません。ご了承願います。

Q:税務調査で指摘を受け多額の追徴課税を支払った。銀行は今後も融資をしてくれるのか。

A:税務調査の指摘の多くは利益の過少申告ではないでしょうか。過去の帳簿が間違っていたという点において、決してポジティブな事ではありませんが、実際はもっと利益の出ていたということですので、その後の融資に影響を与えることはあまりありません。

Q:会社の資金でビットコインを購入しても問題ないか。

A:問題があります。事業資金として借りたお金を、事業以外のことで使用した場合は資金使途違反です。多くの方が、借りたお金でなく自己資金で運用しているだけと主張されますが、金融機関は堅実経営を好みますので、よほどの余剰資金でない限り、投機的な経営姿勢そのものをネガティブにとらえます。

Q:立派な事業計画書を作成したにも関わらず融資を断られた。

A:融資審査において、最もプライオリティが高いのは、「未来の計画」ではなく、「過去の実績」です。未来は過去の延長線上にありますので、机上の計画よりも、過去の実績をしっかり検討した方が、未来を正しく予測できるという考え方なのでしょう。よって、過去の実績が当落線上よりも低い場合は、残念ながら、どんなに立派な事業計画書であっても効果的ではありません。事業計画書が効果を発揮するのは、過去の実績が当落線上にある場合、もしくは、過去の実績に比較して大きな金額を調達しようとしている場合です。

Q:金利が安い金融機関に借り換えをしても問題ないか。

A:金額にもよりますが、一括返済、他行への乗り換えという行為は、企業側が考えるよりも大きな影響を金融機関に与えます。大変難しい判断です。企業として、経済合理性で判断することは正しいことですが、多少の金利の違いだけでコロコロ金融機関を変える企業は好かれません。業績が好調な間はそれでも金融機関はついてくると思いますが、業績が落ち込んだ時に頼れる金融機関を失くしてはいけません。金融機関は仕入れ先と同等と考え、どこかひとつは、しっかりと信頼関係を築いておくいことをおすすめします。

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2018年3月26日 月曜日

『セーフティネット保証第5号の指定業種について』

『セーフティネット保証第5号の指定業種について』・・・直近3カ月の売上高が前年同月比より5%以上減少していませんか。

平成30年4月~6月のセーフティネット保証5号の指定業種が発表されました。セーフティネット保証5号とは、業況の悪化している中小企業が利用できる保証制度です。指定業種に含まれていなければ利用できない制度ですので、まずはご自身の業種が指定業種に含まれているか、下記の中小企業庁のホームページにてご確認ください。

◆指定業種一覧

http://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2018/1803205gou.pdf

ご自身の業種が指定業種に含まれていたら、次に、直近3か月間の売上高を前年同期間の売上高と比較します。もし、売上高が5%以上減少していれば対象となりますので、セーフティネット保証制度に申し込むことが可能です。(指定業種かつ売上減少が要件です。)

具体的な申し込みの流れは、まず市区町村長の認定を受け、その後、銀行等金融機関に認定書を持ち込みます。認定の受け方については中小企業庁のホームページでご確認ください。

◆認定の受け方(中小企業庁HPより引用)
対象となる中小企業の方は、法人の場合は登記上の住所地又は事業実体のある事業所の所在地、個人事業主の方は事業実体のある事業所の所在地の市町村(または特別区)の商工担当課等の窓口に認定申請書2通を提出(その事実を証明する書面等があれば添付)し、認定を受け、希望の金融機関または所在地の信用保証協会に認定書を持参のうえ、保証付き融資を申し込むことが必要です。(引用終わり)

信用保証協会では、中小企業が利用できる保証限度額が無担保で8,000万円と定められています。あくまでも利用可能な枠のことであり、必ず8,000万円の保証が受けられるということではありませんが、セーフティネット保証制度は、さらに別枠で8,000万円の保証枠が設けられます。

通常の融資審査は業績が悪いと通りませんが、本制度は業績が悪くなければ利用することができません。また通常の金利は、業績が悪くなればなるほど高くなりますが、本制度は低い金利で利用することが出来ます。業績が悪くなることを歓迎したくはありませんが、そうなった場合には利用したい制度です。

「足元の売上高が一時的に減少しているだけでも利用できるか?」
「売上高は落ちているが利益が出ている場合は?」「売上高が伸びている事業と落ちている事業がある場合は?」等、本制度の利用についてご質問やご相談があれば、お気軽にお問合せ下さい。



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2018年3月23日 金曜日

『取引条件に拘りましょう』

『取引条件に拘りましょう』・・・取引条件で自社のキャッシュフローが大きく変わります。

弊所の顧問先様で、創業から順調に業績を伸ばしているA社があります。もちろん営業的な面が上手く行っていることが主な要因ですが、借入をしなくても資金繰りに困らない取引条件でビジネスをスタートできたことも大きな要因です。

信用力が低く銀行借入れが困難なスタートアップ企業は、仕入や人件費等の支払日より、売上金の入金が先にくるよう、販売先や支払先と交渉しなくてはなりません。もし支払日が1日でも前になってしまえば、売上金が入金されるまでの立替資金が必要になるため、銀行等の協力が成長の絶対条件となってしまいます。

A社は、売上は末締めの翌月末回収である一方、仕入は25日締め翌々月5日払いとしています。毎月末日に回収した資金を5日の支払資金に充てることができるため、銀行の協力がなくても大きく売り上げを伸ばすことができました。

他にも、支払日を翌月にずらすメリットはあります。月末時点の現預金残高が大きくなるというメリットです。たとえ5日後には現預金残高が半減するとしても、試算表等は末日で作成しますので、試算表の上では、現預金残高が膨らみます。当然買掛金も膨らむため、安全性分析ではそれほど変わりませんが、単純に現預金残高を評価する金融機関もあるため、財務面も有効です。

もうひとつA社が優れている点は、仕入の平均支払サイトを55日にできた点です。A社の代表は支払日を5日後ろにずらすだけでなく、締日を5日前にする交渉も行いました。結果は同じはずですが、支払日を10日伸ばす交渉よりも、支払日を5日伸ばして締日を5日前倒しする交渉は通りやすかったようです。

この10日は中小企業にとって大変大きなインパクトがあります。
「支払を先延ばししたところで、いつかは払わなくてはならないのだから一緒でしょう?」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、企業は永遠に生き続けますので、払わなくてはならない日は訪れません。

月の仕入額が1,000万円であれば、10日分の333万円は永遠に買掛金となります。仕入額1億円になれば3,333万円です。無利子かつ返済不要の借入と同じ効果です。

取引条件に強く拘っている中小企業様は少ないと感じます。
取引条件がキャッシュフローに与える影響をしっかり理解し、もっと強く拘ってみてはいかがでしょうか。

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2018年3月22日 木曜日

『借入の目安について』

『借入の目安について』

クライアント様から「当社の適正な借入額はどのくらいでしょうか?」とのご質問を度々頂きます。」ご質問の背景には、借入には危険なイメージがあるため、借りすぎてはいけないという思いがあるようです。

まずは、運転資金借入の適正な金額について考えます。運転資金には、経常運転資金と増加運転資金があります。穏やかに売上を伸ばそうと考えておられる企業様は、経常運転資金の範囲内が適正な借入額となります。経常運転資金は以下の計算式で求めることができます。

経常運転資金=平均月商×(売上債権回転期間+棚卸資産回転期間-買掛債務回転期間)

期日一括型の借入であれば経常運転資金と同額、約定返済付きの長期借入であれば、約定返済額を考慮して、経常運転資金の2倍程度が適正な借入額と考えます。ただし、適正な借入額を超える借入があっても、超えた分が現預金として滞留しているのであれば、全く問題ありません。

売上の急拡大を狙う企業様は、現状の売上高を維持するための経常運転資金に加えて、成長を促進するための増加運転資金を調達しなくてはなりません。増加運転資金は以下の計算式で求めます。

増加運転資金=月商増加見込み分×(売上債権回転期間+棚卸資産回転期間-買掛債務回転期間)

増加運転資金の調達は、売上の増加を見込んだ借入ですので、計画通りに売上が増加すれば、借入額は結果として適正になりますが、計画通りに売上が増加しなければ、増加運転資金部分が借入超過となって残ってしまいます。

次に設備資金の借入ですが、設備資金の借入は、その設備の導入で見込まれるキャッシュフローの増加額(減価償却費+純利益)の7~10倍以内を目安にすると健全です。但し、増加運転資金と同じく、見込みの売上やキャッシュフローを前提にした借入ですので、計画通りに利益をあげられなければ、たちまち借入過多となります。

借入に危険なイメージを持っている経営者様も多いと思いますが、経常運転資金の範囲内の借入、いざという時のために現預金で置いている借入は適正で安全です。一方、先行投資のために借り入れる増加運転資金や設備資金の借入は、経営者様の手腕によって、危険な借入にも適正な借入にもなり得ます。

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